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慢性肝炎

放っておくと肝硬変や肝がんに!慢性肝炎とは?

日本は、100人に1~2人の割合で慢性肝炎または肝炎ウイルスに感染している血液検査の異常で見つかることがほとんどで、特有の症状はありません。慢性肝炎と診断を受けた場合は、より精密な検査で原因を明らかにする必要があります。ここでは慢性肝炎の特徴や症状、原因、予防法をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

慢性肝炎とは

慢性肝炎は肝細胞が攻撃を受けている状態

慢性肝炎は長期間にわたって持続する炎症によって、肝細胞が破壊される病気を指します。これにより肝臓は次第に固くなり、「肝硬変」を招き、さらには「肝癌」を合併する場合も。特有の症状はなく、ほとんどの場合は血液検査によって発見されます。気づいたときには肝機能障害が深刻な状態まで進行していることも。血液や体液によって感染することもあるので、日常生活の中でもさまざまな注意が必要な疾患です。

参考‐「ウイルス性肝炎について」

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/04.html

Cause

慢性肝炎の原因

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ウイルス

慢性肝炎の原因で最も多いのは「ウイルス性肝炎」です。肝臓がウイルスに感染した場合、人体は免疫反応によりそのウイルスを排除しようとします。その際、リンパ球のように炎症を引き起こす「炎症細胞」が、肝臓の細胞を攻撃。これが原因で肝炎が起こってしまうのです。炎症が6ヵ月以上続く状態を慢性肝炎と言い、数年、ときに数十年に及ぶこともあると言われています。

飲みすぎ

お酒を飲みすぎることは「アルコール性脂肪肝(アルコールが原因の脂肪肝)」を招きます。アルコール性脂肪肝が慢性肝炎の発症につながる可能性は十分にあります。最近では飲酒ではなく肥満や糖尿病が原因の「非アルコール性脂肪肝炎」の増加にも注目が集まっているようです。

 

慢性肝炎の種類

C型肝炎およびC型肝炎ウイルス

慢性肝炎の約70%はC型肝炎ウイルス(以下HCV)によるもと言われています。C型肝炎はHCVの感染が原因で発症する肝臓の病気。慢性肝炎や肝硬変、肝がんへ発展することもあり、自覚症状がないまま病気が進むことも。感染がわかった時点で、治療や対処を検討しなければなりません。日本では100万人ほどのHCV感染者がいると言われています。感染がわかっていても、通院せずにそのままにしている人も多いそうです。年間3万人もの人が肝がんによって亡くなっています。私たちはC型肝炎の知識をもっと深めていかなくてはなりません。

B型肝炎およびB型肝炎ウイルス

C型肝炎に次いで多いのがB型肝炎です。慢性肝炎の約15~20%を占め、日本には130~150万人が感染していると考えられています。B型肝炎ウイルス(以下HBV)を含む血液や体液が体内に入ることで発症します。子どもへの感染原因はHBVに感染した母親から産まれる際の「母子感染」が一般的。大人への感染は主にパートナーとの性交渉が原因と言われています。

自己免疫肝炎

原因がはっきりとわかっていない病気です。最も有力とされている説は、免疫機能が異常を起こし、肝細胞を自ら攻撃・破壊する…という説。50~60代の女性に好発するようです。日本では推定10,000人ほどの患者がいるとも言われています。自覚症状はなく、健診で偶然見つかるケースがほとんど。病状が進むと肝硬変へ発展するだけでなく、下肢のむくみや腹部が張る症状を引き起こすこともあります。

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慢性肝炎の症状

風邪の症状に近いため、注意が必要

一般的な症状として、体がだるい、食欲不振、発熱、嘔吐などがあげられます。風邪に似た症状に近いため、人によっては気づかずに放っておくこともあるでしょう。ですが、重症に発展すると血液に含まれる「ビリルビン」が上昇。ビリルビンとは、ヘモグロビンの一部が代謝されてできるものです。ビリルビンの上昇は、黄疸や茶褐色がかった尿などの症状を引き起こします。全ての人にこの症状が出るわけではありませんが、慢性肝炎の状態が長ければ長いほど、肝細胞の破壊は進行。最終的に肝硬変となる場合も考えられます

Prevention Improvement

慢性肝炎の予防・改善

アルコールやタバコを控える

飲酒を控える、または量を減らすだけでも、肝臓にかかる負担はだいぶ軽減されます。タバコも同様です。呼吸器や胃に影響すると考える人が多いようですが、肝臓に悪影響を与える原因のひとつと言われています。

歯ブラシやヒゲそりを他人と共有するのはNG

体液・血液を介して感染するので、これらが付着する可能性がある歯ブラシやカミソリなどを共有するのは避けましょう。性行為にも注意が必要です。きちんと避妊具を使用しましょう。

ワクチン接種

A・B型ウイルス性肝炎などは、ワクチン接種により予防ができます。近年は、健康な人でも性的接触により欧米型のB型肝炎に感染する傾向にあるそうなので、ワクチン接種を受けるがおすすめです。C型ウイルス性肝炎については、残念ながら有効とされるワクチンは存在しません。