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ロイシン

筋肉と肝臓を強化するロイシン

ロイシンは肉や魚などに多く含まれている、必須アミノ酸の一種です。筋肉の強化に関わっていて、アスリートにとっては、欠かせない栄養素の一つといえます。筋肉の強化のほかに、どのような効果があるのでしょうか。特徴やロイシンを含む食材、摂取する際の注意事項をみていきましょう。

ロイシンとは

ロイシンは、必須アミノ酸の一種で、筋肉の成長には不可欠な栄養素です。肝機能の強化や、ストレスを緩和する働きがあります。必須アミノ酸の中でも一日の摂取量が最も多く、肉や魚など、様々な食品に含まれているので、ほぼ不足することはありません。不足すると肝機能や腎機能の低下、糖尿病などを引き起こします。

Foods

ロイシンが多い食品

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    カゼイン

    牛乳などに含まれるタンパク質。含有量は8400mg(100g中)。このほかチーズなどの乳製品にも含まれています。

     
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    大豆製品

    大豆たんぱくや、湯葉、高野豆腐などに多く含まれています。大豆たんぱくの含有量は6900mg(100g中)。

     
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    魚類

    かつお節、しらす干しなどに多く含まれています。かつお節の含有量は5900mg(100g中)。

     
 
効果

ロイシンの効果

肝機能を強くする効果

ロイシンとは、肝機能の向上効果がある必須アミノ酸のひとつです。肝硬変が悪化すると肝細胞癌に進行しますが、ロイシンを摂取したところ肝細胞癌の発生率が低下。特に小児肝硬変患者に有効だったという報告があります。また肝臓病になると、アルブミン合成やインスリンの分泌が正常に機能できなくなり、血糖値が低下。ロイシンを摂取することで、アルブミン合成やインスリンの分泌を正常に戻して、肝機能を高めてくれます。

Check!

筋肉の成長促進と筋肉を維持する効果

筋肉の主成分であるたんぱく質には「BCAA」と呼ばれるロイシン、バリン、イソロイシンという3つのアミノ酸が多く存在。特にロイシンはたんぱく質を作り出す機能が強く、その状態を維持する働きがあります。インスリンの分泌を促して、運動能力の向上や傷ついた筋肉の修復作用など効果を発揮。また疫学研究からはBCAAの筋肉合成関連アミノ酸摂取量が多いほど、加齢や疾患により全身の筋力低下が起こる「サルコペニア」のリスクが下がったという報告もあります。

ストレスを緩和する効果

ロイシンには、苦痛とストレスを緩和してリラックスを促す作用があります。涙の中に「ロイシン・エンケファリン」という物質が含まれており、泣くと涙管や鼻粘膜からロイシンを吸収。涙を流すことで心身の苦痛が和らぎ、同時にストレスも解消されます。

育毛効果

髪の毛の成分はほぼ、ケラチンというたんぱく質から形成されており、多くのアミノ酸で成り立っています。そのアミノ酸の中で10%ほどを占めているのがロイシン。毛母細胞がこのアミノ酸をもとにケラチンを生成し、髪の毛を作っているのです。アミノ酸が不足すると毛母細胞は髪の毛を作ることができなくなり、活動を停止させてしまいます。ロイシンはたんぱく質の構成に深く関わっており、髪の毛の健康維持や育毛効果にも期待できるのです。

・肝硬変や肝臓がん患者の向上

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21566257

・高齢者の筋肉の衰えを改善

https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/49/6/49_721/_article/-char/ja/

 

ロイシンはどんな人におすすめ?

ロイシンにはストレスを緩和する効果があるといわれています。日頃からストレスが溜まっていると感じている人は、ロイシンの摂取を心がけてみましょう。ストレスは肝臓の負担にもなります。さらに、過度な飲酒や食べ過ぎ、不規則な生活をしている人は、肝機能が低下しがちです。そういった人は意識的にロイシンを摂ると良いでしょう。

筋繊維を構成するタンパク質もロイシンを主成分としているため、摂取することで筋肉を強化する効果もあります。運動時の持久力や瞬発力を高める働きや、運動後の筋肉を成長・修復する働きもあるため、運動を習慣にしている人は、ロイシンを摂取したほうが良いでしょう。運動をしない人も、筋肉量をキープするために役立つので、摂取するに越したことはありません。

タンパク質の合成を促すロイシンは、髪の成長にも一役買っています。薄毛や抜け毛に悩んでいる人にもロイシンはおすすめです。

1日3食、きちんと食事を摂っている人であれば、ロイシンが不足することはないといわれています。ダイエットで食事制限をしている人は、ロイシンが不足しないよう、栄養バランスを考えた食事をするようにしましょう。特に炭水化物を制限していたり、特定のものだけを食べたりするといった食事制限をしている場合は注意が必要です。

Attention

ロイシンを摂取する際の注意点

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    POINT1過剰摂取で脂肪過多の恐れあり

    肉類などの動物性タンパク質は、ロイシンを含む食材ですが、脂肪分が多く、過剰摂取すると、体内に脂肪をため込んでしまいます。また体内のアミノ酸バランスが崩れてしまい、免疫力の低下や体重の減少などが起きる場合があるので、摂りすぎに気をつけてください。肉類だけに偏らずに、栄養バランスを考えた食事にしましょう。

     
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    POINT2過剰摂取は薄毛や脱毛を促進する

    ロイシンは髪の毛や皮膚、骨などの生育を助ける働きがあります。ロイシンを多めに摂取することで、薄毛や育毛効果が期待できますが、過剰摂取は逆効果です。体内のアミノ酸の、バランスが崩れてしまい、薄毛や脱毛などを促進する場合もあります。特に薄毛に悩んでいる人は、摂取量に充分気をつけてください。

     
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    POINT3特定の病気がある人は摂取量に注意

    ロイシンは少しぐらい多めに摂取しても、それほど心配はありませんが、過剰摂取をすると、症状の悪化などが起きる場合があります。メープルシロップ尿症の人で、痙攣や発育障害が起きたり、糖尿病やALS(筋萎縮症側索硬化性)患者、妊娠中・授乳中の人にも影響が出たりするので、過剰摂取には気をつけましょう。