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オルニチン

アルコールで疲れた肝臓を労わるオルニチン

オルニチンは、体内をぐるぐる循環している、遊離アミノ酸の一種で、わずかながら、魚介類やキノコ等の食材にも含まれています。肝臓の働きをサポートする成分ですが、どのような効果があるのでしょうか。メカニズムを通して、特徴や効果等をみていきましょう。

オルニチンとは

しじみやだだちゃ豆に多く含まれているオルニチン。二日酔いに効くといわれているオルニチンはアミノ酸のひとつです。オルニチンは遊離アミノ酸で、体内に蓄えるのが難しく、多量に摂取しても汗や尿として排出されてしまいます。オルニチンの効果を期待するなら、毎日摂取したほうが良いといわれるのはこのためです。

二日酔いに効果的なオルニチンは、肝臓の働きを高める働きがあります。どのように作用するのかというと、アンモニアの解毒作用を強めてくれるのです。食事や運動、飲酒、ストレスなどによって、体内には有毒なアンモニアが蓄積されてしまいます。それを解毒するのは肝臓の仕事。アンモニアが蓄積すると肝臓に負担がかかり、その結果、肝臓の働きが低下してしまうのです。

オルニチンはオルニチンサイクルという反応によって、アンモニアを無害な物質である尿素に変え、体外に排出します。オルニチンが不足するとオルニチンサイクルが機能せず、肝臓はその分働かなければなりません。結果、肝臓に負担がかかってしまうのです。肝臓に負担がかかると、二日酔いしやすくなる、疲れやすくなる、肌荒れをする、太りやすくなるなど、さまざまな弊害が出てきます。

Foods

オルニチンが多い食品

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    魚介類

    シジミ、マグロ等があります。中でもシジミの含有量は多く、大粒35個相当(100g)で15mgあります。

     
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    乳製品

    スライスチーズ5~6枚(100g相当)の含有量は0.7~8.0mg。牛乳100gにも0.5mg含まれています。

     
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    きのこ類

    エノキダケやシメジ等があります。シメジの含有量は意外に多く、100gあたり140mgでシジミの8~10倍です。

     
 
効果

オルニチンの効果

アンモニアの解毒を促す

オルニチンはアミノ酸の一種で、肝臓の働きを助ける頼もしいサポーターです。体内に摂取されたオルニチンは、血液中に溶け込み肝臓に届けられます。肝臓は「生体の化学工場」とも言われ、栄養素の分解・合成・貯蔵・解毒作用などが主な働き。解毒作用で特に活躍するのがこのオルニチンです。肝臓に送られると、オルニチンサイクル(尿素回路)に働きかけて、血中の毒素であるアンモニアの解毒を促進。アンモニアの代謝を促すことで、エネルギーがスムーズに作り出せるようになります。

Check!

疲労回復効果

オルニチンサイクルが活性化すると、ミトコンドリアの働きが促進。有害物質の解毒や糖の代謝を促して肝機能を高めてくれるので、全身の疲労回復効果が期待できます。例えば、アルコールを摂取すると「NADH」という物質の体内濃度が増加。この物質は、脳のエネルギー源となるブドウ糖やケトン体といった物質の生産を阻害します。その結果、脳のエネルギーが不足してアルコール性疲労を引き起こすのです。活性化されたオルニチンサイクルでアンモニアを解毒。NADHが消費されることで、ブドウ糖やケトン体の生産を促進させる飲酒後の疲労感が軽減できます。

肝機能改善効果

オルニチンを含んでいる食品を摂取した成人男性の肝機能を調べたところ、肝機能の指標であるALT値が低下し、肝機能が改善することが分かりました。

オルニチン研究会では、ALTの値が高めかつ脂肪肝の所見が認められる成人男性を対象に、オルニチンを含んでいる食品の摂取が肝機能に及ぼす影響について検討試験を実施。オルニチンを含んでいる食品を摂取した場合と含んでいない食品を摂取した場合の成人男性の肝機能を調べたところ、オルニチンを含んでいる食品を摂取した場合の成人男性は、肝機能の指標であるALTの値が低下し、肝機能が改善したのです。

新陳代謝をあげて美肌効果

オルニチンには肝機能改善のほかにも、新陳代謝を活発にする働きがあります。新陳代謝が改善されることにより細胞が活性化し、肌の状態を良くし美肌を高めてくれるのです。歳を重ねていくと細胞が生まれ変わる速度は徐々に低下していきます。オルニチンを摂取して、成長ホルモンの分泌を促していきましょう。

・オルニチンの肝機能改善効果

http://ornithine.jp/lab/valuesdecrease.html

・オルニチンの「成長ホルモン分泌促進効果」に関する試験結果

http://ornithine.jp/information/2014/06/20140627.html

 

オルニチンはどんな人におすすめ?

オルニチンは肝機能が低下している人におすすめです。有害物質であるアンモニアを尿素に変えて体外に排出してくれるため、肝臓の解毒作用を助けてくれます。暴飲暴食をしやすい人や、疲労やストレスが溜まっている人の強い味方になってくれるでしょう。

また、ダイエットをしたい人にもオルニチンがおすすめです。オルニチンによって解毒作用をサポートすれば、肝臓は代謝や合成などの働きを高めることができ、肝機能を向上させることができます。オルニチンには成長ホルモンの分泌を促す働きがあるため、成長ホルモンが増加し、中性脂肪が代謝されやすくなるのです。食べ過ぎや飲み過ぎの人に多い脂肪肝の改善にもつながるでしょう。

睡眠の質を高めたい人もオルニチンは取り入れたい成分です。オルニチンは脳神経に作用し、不眠症の原因となるコルチゾールを減らしてくれるといわれています。コルチゾールはストレスホルモンともいわれ、イライラしたり、怒ったりすることで増えるホルモンです。オルニチンを摂取することで、コルチゾールを減らすことができれば、質の良い睡眠につながるでしょう。摂取してすぐに効果が出るわけではないので、継続して摂取することが必要です。

Attention

オルニチンを摂取する際の注意点

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    POINT1オルニチンが肝臓・腎臓病を悪化させる

    肝臓や腎臓に持病を抱えている場合や、異常を感じていたら、オルニチンを摂取するのは控えるのが無難。オルニチンを摂取すると、弱っている肝臓や腎臓に負担がかかります。一度かかりつけの医師に相談して、きちんと栄養指導を受けてから、検討するといいでしょう。

     
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    POINT2胃腸の弱い人は注意!過剰摂取で胃痛・下痢

    オルニチンを一度にたくさん摂取すると、体質によっては、胃が痛くなったり、下痢になったりする場合があります。これは、オルニチンに限らず、アルギニンや、シトルリン、リジン等の、アミノ酸に見られる副作用です。胃腸が丈夫な人は、あまり気にする必要はありませんが、おなかを壊しやすい人は、特に気をつけてください。

     
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    POINT3先天的にオルニチン濃度が高い人は要注意

    きわめてまれですが、先天的に、血液中のオルニチン濃度が高まる遺伝子疾患があります。「脳回転状網脈絡膜萎縮症」「ミトコンドリアオルニチントランスポーター欠損症(HHH症候群)」の方は、オルニチンを摂取すると、症状を悪化させる恐れがあります。これらの病気の方は、オルニチンの服用を避けてください。

     

オルニチンの1日の適正摂取量

オルニチンの1日適正摂取量の目安は、500mg〜1,000mgです。 オルニチンの安全性を調査した実験では、健常な成人男女16人を対象にL-オルニチンとL-アルギニンを1日4g(L-オルニチンは2g)摂取させたところ、ウエイトトレーニングと併用すると5日で筋力が増え、脂肪体重も減少がみられたそうです。また、高齢者を対象に行われた他の研究でも、L-オルインチンを10g/日あたり摂取したところ体重増加や食欲の向上などがみられたそうです。

参考:「オルニチン」外科と代謝・栄養,50(2),2016(PDF)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/50/2/50_185/_pdf/-char/ja

オルニチンを効率よく
摂りたい方に!おすすめレシピ

オルニチンが豊富に含まれている食材の代表格は、「しじみ」です。

しじみを使ったレシピといえば、味噌汁を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、お弁当のおかずにもなり美味しく食べられるのが、しじみとエノキの炊き込み御飯です。

しじみとエノキの炊き込み御飯レシピ〜材料〜

しじみ:250g

米:2合

エノキ:1袋

人参:1/4本

油揚げ:1枚

炊き込み御飯に入れるきのこは、エノキがオススメです。エノキもオルニチンが豊富に含まれていますから、しじみと合わせて肝機能をいたわるレシピとなります。

しじみとエノキの炊き込み御飯レシピ〜作り方〜

  1. お米をよくとぎ、水に浸している間に、しじみを砂抜きします。
  2. 小鍋にしじみと水を入れて火をかけて、しじみの貝が開いたらアクを取ります。
  3. その後、貝から身を外して、あらかじめカットしておいた炊き込み御飯の具と米と一緒に炊飯器に入れます。
  4. 調味料はお好みで、醤油・酒・みりんを大さじ2程度。砂糖と塩をティースプーン1杯ほど入れて炊きましょう。時間がない場合には、めんつゆなどを使うと簡単です。

また、しじみは、一旦冷凍させるとオルニチン含量が増加します。たくさん買って、しじみをこすり洗いし、バッドなどに入れて2〜3時間ほど放置したら、そのあと空気を抜いて冷凍庫で保存しておきましょう。
とはいえ、オルニチンの適正摂取量500mg/日をしじみだけから摂取するには、しじみ約3kgも食べなければなりません。サプリメントなどを上手に活用して、オルニチンを摂取するようにしましょう。