HOME » 肝機能の低下によって起こる身体への影響 » その「頭痛」、肝臓の影響で起きているかも

 

Headache肝機能と頭痛

あなたのその頭痛、肝機能の低下が原因かも

現代日本において、多くの人が悩まされている「慢性頭痛」。もしかしたら、その頭痛は肝機能の低下が原因で起きているのかもしれません。頭痛と肝臓の不調、これらはまったく別のことのように感じられますが、実は密接に関係しているのです。肝臓が頭痛に影響する3つの理由を取り上げて説明いたします。

肝機能の説明

代謝機能

摂取した食事を様々な栄養素やエネルギーに変換、もしくは脂肪として蓄積し、全身にエネルギーを供給する働きのこと。

解毒機能

体に有害な物質を無毒化する働きのこと。たとえば脳障害の原因になるアンモニアを分解し、体外に排出させます。

胆汁の生成や分泌

体内にある老廃物の排出や、脂肪の消化・吸収するために必要な胆汁を生成し、分泌します。

Relation

肝機能と頭痛の関係

Check!

 

自律神経の不調

肝臓が頭痛に影響する理由の1つが「自律神経の不調」です。自律神経とは脈拍や血圧、消化運動などを調節している神経を指します。肝臓には多くの自律神経がつながっており、肝臓の代謝機能を働かせるために欠かせない存在です。肝臓に異変が起きた場合、その刺激によって自律神経が乱れてしまうことも。生じた自律神経の乱れは横隔膜から肩や背中、首、そして肝臓から遠く離れた頭へと連鎖して悪影響をもたらしてしまうのです。また、頭痛と同時に肩こりや目の疲れ、耳鳴りがすることはありませんか?これらも肝臓の異変が影響して生じた自律神経の乱れのせいで、引き起こされている可能性があるのです。

血液循環の悪化

「血液循環の悪化」も肝臓が頭痛を引き起こす原因だと言われています。肝臓は、体の中で一番重たく大きな臓器です。その肝臓にはたくさんの血液が循環しており、その循環量はなんと1分間で約1,100ミリリットルにもなるそう。そのため、肝臓に異変が生じると血液の循環にも影響が出ます。血流が悪いと筋肉の強張りや肩こりなどを引き起こし、それらの影響から頭痛が起きやすくなると言われているのです。また、血液は循環することで体内の老廃物や毒素、疲労物質を肝臓や腎臓に運び、体外へ排出するはたらきを持っています。血流が悪いと毒素や老廃物を体外に排出することができません。溜まった毒素や老廃物が周囲の神経を刺激し、その刺激が他の神経や部位を経て頭まで伝わり、頭痛を起こしている可能性があります。

細菌感染などによる炎症の影響

「ウイルスや細菌感染などによる炎症」も肝臓が頭痛を引き起こす理由の1つです。肝炎など、肝臓で炎症が起きている場合、身体はウイルスや細菌を排出するための活動を行います。その一つが、体温を上昇させてウイルスの増殖を抑え、免疫機能を高めることです。体温を上昇させるために血管を膨張させ血流を良くするのですが、膨張した血管が近くの神経を刺激することがあります。その刺激が近くの神経や部位に伝わり、最終的に頭部まで届き、頭痛として感じることがあるのです。また、肝炎の主な症状は発熱や頭痛、倦怠感などの風邪に似た症状のため、ただの風邪だと勘違いされるケースも多く、注意しなくてはいけません。
 
sick

頭痛が起きる肝臓の病気

 

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれることもあるくらい、我慢強い臓器です。そのため、肝臓の調子が少し悪くても、なかなか自覚症状として出にくいです。
おかしいなと気付いた時には、肝硬変や肝臓ガンが進行してしまっていることも多いもの。それほど強い肝臓の不調ですが、肝臓の病気の中には、頭痛が症状として出てくる場合もあります。

肝炎

肝炎と一口に言っても肝炎の種類はさまざま。例えばウイルスによって引き起こされる肝炎は、「A型」「B型」「C型」などと分類されます。日本人に多いのはB型肝炎やC型肝炎です。

例えばB型肝炎ウイルスに感染した場合、数ヶ月の潜伏期間の後、だるさや食欲不振、吐き気などの症状が出ます。この時、発熱に伴い頭痛が出ることもあります。

その他の肝炎ウイルスに感染した場合も同様で、ウイルス感染から潜伏期間を経た後で、風邪をひいたような症状が見られ、その一つとして頭痛を生じます。

代謝異常

肝臓は、私たちの体内に入ったアルコールやタバコのニコチン、乳酸などを分解し、中和してくれるなど大切な働きを担っている臓器です。
ところが何らかの原因により肝臓の代謝機能がうまく働かなくなってしまうと、肝臓の解毒作用も不十分に。結果的に頭痛を起こすことがあります。
例えば以前はお酒を飲んでも二日酔いがそれほどなかったのに、お酒を飲んだ翌日、二日酔いで頭痛や吐き気がひどくなったと感じている方は、肝臓がアルコールを分解する機能が低下しているからかもしれません。

脂肪肝

不摂生な食生活や高コレステロールの食生活、多量の飲酒が続けば、肝臓に中性脂肪が蓄積し「脂肪肝」になることがあります。脂肪肝自体はなかなか自覚症状が出るものではありません。
ただし、脂肪肝になると血液がドロドロになり血行不良に。酸素や栄養が十分に体に送られなくなることで「疲れやすくなる」「頭がぼーっとする」などの不調を感じるようになります。
脂肪肝や肝炎を放っておくと、肝硬変や肝がんへと症状が進行してしまうこともしばしば。人間ドックなどで肝機能の数値が悪く、頭痛やだるさなどを感じているなら、一度精密検査を受けた方がいいでしょう。

 

参照:『NAFLD/NASH 診療ガイドライン』日本消化器病学会

https://www.jsge.or.jp/files/uploads/NAFLD_NASHGL2_re.pdf


参照:『肝がん白書 平成27年度』一般社団法人 日本肝臓学会

https://www.jsh.or.jp/files/uploads/Liver%20Cancer%202015.pdf

improve

頭痛の改善方法

 

肝臓の機能低下により自律神経や血液循環に影響が及ぶことで、頭痛が起こることがあります。改善するには肝機能を低下させないことが大切です。肝臓の代謝機能を低下させないために注意したいことを知っておきましょう。

食生活を見直す

食生活に注意することは、肝機能の代謝を落とさないために非常に重要です。油っこい食べ物や炭水化物ばかり食べている、毎日適量以上のアルコールを摂取している、といった食生活は、肝臓に大きな負担をかけると同時に、中性脂肪を増やし、脂肪肝のリスクを高めます。脂肪肝になると血行が悪化するため、肩こりや頭痛などの症状がみられるようになるのです。これらは栄養バランスの取れた食事をすることで予防できます。

運動

適度な運動は、肝機能をアップさせて頭痛を予防するのに効果的です。体を動かすことで血行が良くなり、肝臓が機能するために必要な酸素や栄養素をしっかり運ぶことができます。また、体を動かして汗をかくことで、ストレス発散にもなります。精神的なストレスからくる緊張型頭痛にも効果が期待できるでしょう。ただし、激しい運動は逆に肝臓に負担をかけてしまいます。無理をせず、自分にあった強度の運動を取り入れましょう。

医療機関を受診

頭痛の原因は肝機能の低下のほか、ホルモンの変化やストレスなどさまざまな要因が考えられます。なかには何か重大な疾患が隠れている可能性も否定できません。頻繁に頭痛が起こるようであれば医療機関を受診して原因を見つけ、適切な治療を受けましょう。
 
cure

頭痛の治療方法

 

頭痛にも症状や原因によって種類があります。なかでも慢性的な頭痛でよくみられるのが、心身のストレスで筋肉が緊張して起こる緊張性頭痛です。緊張性頭痛の治療法を紹介します。

クリニックでの治療

クリニックでの治療は、主に服薬によって痛みの原因にアプローチします。アスピリンやイブプロフェンといった非ステロイド抗炎症薬を処方されることが多いです。市販の頭痛薬にも入っている成分ですが、あまり服用しすぎると肝臓や胃に負担がかかります。逆効果にもなりかねないので、必ず医師の指示を仰いでください。
また、緊張性頭痛の原因には精神的なストレスも考えられます。状態によって、首や肩の筋肉をほぐす筋弛緩薬、不安を取り除く抗不安薬などが処方されることも。さらに、漢方薬や温熱療法、牽引、鍼灸などで治療をすることもあります。

ストレッチ

首や肩、頭の筋肉をほぐすことで、症状の緩和が期待できます。仕事や家事の合間に、首を左右、前後にゆっくりと倒し、首の筋肉を伸ばすストレッチを行いましょう。デスクワークなど長時間同じ姿勢を続けるときは、定期的に体をほぐすことを意識してください。
 
cure

頭痛の改善方法
「ストレッチ」

 


 

肝機能の低下で頭痛が起こる場合、血行改善のためのストレッチで一時的に症状が和らぐことも。仕事中などに頭痛かなと思ったら、次のようなストレッチをしてみましょう。

おすすめのストレッチ方法

  • 1.ゆっくりと頭を右に傾け、右手のひらを左耳の上に置き、左側の首〜肩の筋肉を伸ばす
  • 2.左も同じようにストレッチ
  • 3.頭を前に倒して、後頭部に両手を置き首の後ろをストレッチ
  • 4.頭を後ろに傾け首の前の筋肉をストレッチ
  • 5.ゆっくりと首を回す(右5回、左5回)
  • 6.肩を前に回す(5回)
  • 7.肩を後ろに回す(5回)
  • 8.大きく伸びをして力を抜く(5回)

定期的にストレッチで首の周りの筋肉をほぐしてあげることで、頭痛が緩和しやすくなります。

 
Prevention Improvement

頭痛は病気や乱れた生活習慣のシグナル

頭痛の原因は様々ですが、慢性的に続く頭痛は病気や乱れた生活習慣への危険シグナルかもしれません。頭痛薬の多用は肝臓に負担をかけてしまうため、根本的な改善にならないばかりか、悪化させてしまう可能性もあります。

今まで負担をかけてきた肝機能を正常に戻すためには、健康的な生活をすることが大切。バランスのとれた食事、適度な運動と睡眠を心がけましょう。サプリメントや健康食品で肝臓に良い栄養をとるのもおすすめです。頭痛に悩まされることがないよう、生活習慣を見直しましょう。