優れた健康効果がある希少なセサミン
セサミンは1粒のゴマから、わずかしか抽出できない、希少価値のある成分です。そのゴマに含まれるセサミンは、優れた健康効果があります。特徴や効果、摂取する際の注意事項等がわかると、最大限に効果を引き出せます。セサミンについてみていきましょう。
セサミンはゴマや麦、米などに含まれている成分です。特にゴマにはセサミンが多く含まれています。セサミンが注目されている理由のひとつは抗酸化作用です。活性酸素は増えすぎると細胞を老化させ、病気になったり、肌荒れを悪化させたりすることも。さらにはガンの原因となるともいわれています。
活性酸素が増えると肝臓の細胞も酸化させ、肝機能を低下させてしまうのです。肝臓は栄養素からエネルギーを生み出したり、毒素や有害物質を分解して体外に排出したりと、健康のためにさまざまな働きをする臓器。その分、活性酸素も増えやすく、活性酸素が増えることで、肝機能が低下するのです。
有害となる活性酸素を減らすため、肝臓にはもともとSODという酵素を生み出す仕組みがあります。しかし、SODは加齢とともに減り始め、活性酸素を減らしにくくなるのです。肝機能を向上させるには、活性酸素を減らすことが必要であり、セサミンには活性酸素を抑える効果があるといわれています。
抗酸化作用がある成分の中でも、セサミンは肝臓まで届き、直接肝臓の活性酸素を抑制することができる成分。肝臓が元気であれば、健康も維持できます。お肌もキレイになるでしょう。セサミンが注目されているのは、こういった理由からです。
ゴマ
セサミンをもっとも多く含んでいる食品です。ゴマの種子に含まれていますが、採取できる量はごくわずか。
ゴマ油
ゴマを絞った油で、セサミンをたっぷり含んでいます。料理の仕上げやドレッシングに使うと効果的。
麦や米等の穀類
麦や米等の穀物に含まれています。精米(精穀)すると、栄養成分が損なわれるので、玄米等を選ぶとベスト。
肝臓の働きを高める
セサミンには肝臓の働きを高める作用があります。セサミンはゴマに含まれるゴマリグナンというリグナン類の一種です。ゴマの成分の1%を占めるゴマリグナンは脂溶性の抗生物質。そのうちの50%~60%がセサミンだといわれています。セサミンは胃や腸では分解されず、門脈と呼ばれる静脈で吸収。肝臓へと直接作用し肝臓の働きを高めるのです。
コレステロール値を下げる
コレステロール値を下げる効果のあるセサミン。実験でも8週間に渡り、アルコール性肝障害のラットにセサミン含んだ餌を摂取させたところ、善玉コレステロールが増加し、悪玉コレステロールが低下するという結果が出ました。
二日酔いや悪酔いの予防
セサミンは二日酔いや悪酔いを防ぐ効果もあるといわれている成分。酵素の働きを高める効果を持っているため、アルコール摂取時に体内で生成されるアセトアルデヒドの毒性を軽減するのです。また、アルコールを解毒する際の肝臓への負担も軽減してくれます。
がんを予防する効果
セサミンにはがんを予防する効果があります。原因となる物質は細胞の老化やがんの原因のひとつとなる過酸化脂質。コレステロールや中性脂肪などの脂質が活性酸素で酸化することで発生します。過酸化脂質が増加すると細胞が破壊されるため、がん細胞発生のリスクが上昇。セサミンの抗酸化力で過酸化脂質の生成を抑制し、がんを予防しましょう。
・セサミンの抗酸化作用
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002880367
・アルコール性脂肪肝に及ぼすゴマリグナン物質の予防効果
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003168813
・ヒトでのゴマリグナンのコレステロール低下効果
肝臓に直接働きかけることのできるセサミンは、肝機能が低下している人におすすめです。肝機能が低下する原因はさまざま。毎日適量以上のアルコールを摂取している人や、飲み会が多い人など、飲酒をする人は肝臓に負担をかけやすいため、肝機能が低下しやすいです。また、食べ過ぎも肝臓に負担をかけてしまうため、肝機能の低下につながります。暴飲暴食をしやすい人、運動不足の人にセサミンがおすすめです。
活性酸素はストレスによって増えます。仕事が忙しく休みが取れない、人間関係で疲れているなど、さまざまなストレスを抱えている人は要注意。肝機能が低下するおそれがあります。セサミンを積極的に摂るようにすると良いでしょう。
セサミンは女性の味方にもなってくれる成分です。活性酸素を取り除いてくれるということは、肌老化の予防にもなります。加齢とともに肌も老化してしまうため、抗酸化作用のある成分が必要です。セサミンはイソフラボンのように、女性ホルモンと似た働きをするともいわれています。更年期障害の症状を緩和する効果も期待できるでしょう。若々しい肌や、健康体を維持したい人に、セサミンはおすすめです。
脂質が多いのでカロリーオーバーに注意
セサミンには、脂質が多いので、気をつけないとカロリー過多になる恐れがあります。特に脂肪肝の人やダイエット中にセサミンを大量に摂取すると、逆効果です。また摂りすぎると腹痛を起こす可能性もあります。1日の摂取量の目安は10mgとごくわずか。いくら肝臓にいいといっても、食べすぎには十分に気をつけて。
「コーヒー・お茶」と一緒は吸収力を弱める
コーヒーやお茶と一緒にセサミンを摂取するのはNGです。飲み物に含まれているカフェインが、セサミンの吸収を妨げてしまいます。水やぬるま湯と一緒に摂取すると、有効成分を吸収して、セサミン効果を充分に引き出すことができます。
アレルギー体質の人はゴマアレルギーに注意
アレルギー体質で、アトピー性皮膚炎がある人は、ゴマアレルギーになることがあります。また乳幼児や小さな子供も、ゴマアレルギーを誘発しやすいので、積極的な摂取は控えた方が良さそうです。またビタミンEと一緒に取り入れると、相乗効果が期待できるといわれていますが、ビタミンEを過剰に摂取すると、副作用の心配がありますので、注意が必要です。