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休肝日をつくる

Method

休肝日を設けて肝機能を向上させる 肝臓は人体の内臓で1番大きく、重要な働きをする臓器。毎日の飲酒であなたの肝臓は疲れてしまっていませんか?ここでは理想の休肝日スケジュールや肝臓を休めたほうがいい理由、休肝日のメリットについて紹介します。お酒が好きで毎日飲んでいる人はもちろん、お酒を飲まない人にもチェックしてほしい情報を掲載しているのでぜひ参考にしてくださいね。

お酒を飲まない日を
設けて肝臓にも休息を

休肝日とは、肝臓を休ませるためにアルコールを控える日のことです。肝臓は、食べ物から摂った栄養をエネルギーに変換する「代謝」、アルコールや老廃物などの有害物質を分解する「解毒」、脂肪の消化吸収を助ける「胆汁の生成」を行う重要な臓器。定期的にアルコールを控えて、肝臓をいたわる日を作ってあげましょう。肝臓のほか、胃や腸の粘膜を回復させるために休肝日は2日取るのがいいとされています。連続して設けるのではなく、お酒を飲む日の間に設定すると効果的。例えば、月・火飲んで水曜お休み、木・金・土飲んで日曜お休みといったスケジュールです。

・参考-国立がんセンターがん検診情報センターがん情報サービス研究部(2007)-アルコール飲用パターンと全死因死亡パターン:日本における大規模な集団ベースのコホート研究の結果 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17344205

ビール2缶を毎日飲む人は要注意!
高まる病気のリスク

休肝日は、毎日働く肝臓を休めるために必要なものです。お酒を飲みすぎると肝臓に中性脂肪が貯まり、肝機能低下や動脈硬化を引き起こす原因となります。ほかにも、胃や腸といった消化器官の粘膜が荒れたり、血圧が高くなったりとさまざまな影響があるのです。休肝日を取らずに大量の飲酒を続けた場合、病気のリスクも高まります。厚生労働省が出しているアルコールの1日摂取目安量は20g程度で、ビールだと500ml、日本酒だと1合弱ほど。この目安量を超える量のお酒の長期間飲み続けると、肝硬変や肝臓がん、食道炎、痛風などの病気を引き起こす恐れがあります。肝臓に休息を与えて健康を保つためにも、週2日ほどの休肝日を設けるようにしましょう。

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肝臓を休ませるだけじゃない!
休肝日の
メリット3つ

その1 肝機能の向上と病気のリスクを回避できる

休肝日の最大のメリットは、肝機能がアップすることです。肝臓はアルコールの分解以外にも代謝や胆汁の生成などを行う働き者。負担をかけすぎると肝機能が低下し、アルコールを十分に分解できなくなってしまいます。休肝日を設けることで肝臓の負担が減り、肝機能の回復につながるのです。また、アルコール依存症の予防にも効果的。お酒を毎日飲んでいると、そのうち飲まずにはいられなくなって依存症になる危険性がありますが、休肝日は自分の意志でお酒を控えるので、精神的な効果が大きいとされているのです。

その2 ダイエットに効果的

休肝日を設けると、必然的にお酒を飲む量が減るためダイエットにも効果があります。アルコールには1g7kcalの熱量があるうえ、胃液の分泌を促す働きがあるためダイエットの天敵。なかでもビールは糖質も含まれているためカロリーが高く、中ジョッキ1杯で200kcal程度もあります。3杯飲むと600kcalとなり、ミートソーススパゲティーに相当するのだとか。休肝日でアルコールを避けるだけで1食分がなかったことになると考えると、かなり大きいですよね。

その3 節約効果もインパクト大

お酒を控えることで、節約効果も期待できます。週2回の飲み会を減らした場合、1年でなんと約31万円の節約に(3000円×2回×52週)!自宅で缶ビールの場合でも、4万円ほどの節約になります(1缶200円×週4本×52週)。休肝日を取ることで健康になれるうえ、浮いたお金でいつもより豪華な食事ができたり、旅行に行ったりできますよ。

休肝日は
お酒を飲まない人にもおすすめ

休肝日といえばお酒をたくさん飲む人が取るものというイメージが強いかもしれませんが、お酒を飲まない人にも休肝日はおすすめです。普段からカロリーオーバーの食生活を送っていると、お酒を飲まなくてもNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)になる可能性があります。肝臓は脂肪をエネルギーに変えて体内の細胞へ送る働きをしますが、脂肪を摂りすぎると作業が追い付かず、肝臓に脂肪を貯めてしまいます。脂肪肝を予防するために、お酒を飲まない人でも普段よりカロリーを抑えた食事をする日を作ると良いでしょう。

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休肝日を続けるコツ

休肝日は継続してこそ意味があるものです。2、3回取ったからといってすぐに体調が良くなるわけではないので、継続して休肝日を取れるよう工夫しましょう。休肝日を習慣にするために、まずはお酒を飲まなかった日を手帳に記録することをおすすめします。休肝日を取りやすいスケジュールが分かってきますし、振り返ると達成感を味わえます。会社の人や友人を誘ってみるのもおすすめです。一人よりも複数人でやることで小さな競争心が生まれるので、誘惑に弱い人でも続けやすいですよ。

休肝日の過ごし方

肝機能を改善、守るために「休肝日を1週間に2日以上とりましょう」と医師から勧められた経験のある方も多いでしょう。

確かに肝機能を守るためには、休肝日を設けることはとても有効な方法です。しかしながら、なぜ休肝日が必要なのかについて、きちんと理解しないと意味がありません。

休肝日は、1日の飲酒量に応じて、1週間あたり必要と言われる日数が異なります。例えば、日本酒換算で1日に2合飲む方なら2日、1日に3合飲むなら3日の休肝日を…と言った具合です。

これは、休肝日を含めて1週間あたりの総アルコール摂取量がどのくらいになるかを考えて計算されたもの。1日に2合を7日間飲んでいた方が2日休肝日をもうければ、単純に1週間の飲酒量は14合から10合に減らせます。

そのため、大切なのは休肝日の過ごし方よりも休肝日でない日の過ごし方。お酒を飲む日でも飲みすぎないようにほどほどの飲酒量を心がけましょう。

休肝日に「飲みたくなった」とき

「今日は休肝日」と決めていても、なんだか飲みたい日というのは誰しも経験することかもしれません。

休肝日にしようと決めていた日に、お酒を飲みたくなった時の対処法としてオススメなのが「炭酸飲料」を飲んでみること。糖分の多いものは逆に肥満の原因になってしまうため、飲みすぎは厳禁ですが、喉越しの良いビールが1日の終わりに欠かせないという方は、ビールの代わりにレモン炭酸やノンアルコールビールを活用してみましょう。

また、喉が乾くとついついお酒が飲みたくなるという方は、できるだけ夕方などお酒が飲みたくなる時間帯に、こまめに水分補給をして、飲みたい衝動を抑えてみましょう。

休肝日を続けることで痩せる可能性も

単純にアルコールはカロリーの高いものが多い飲み物です。生ビールであれば中ジョッキ1杯で145kcal。日本酒では1合で200kcal。生レモンサワーであれな1杯で110kcalほどあります。ガブガブ飲んでしまうビールは、中ジョッキを3杯飲めば大盛りご飯を1杯食べたくらいのカロリーに相当します。

また、カロリーが少ないとされるハイボールやワイン、ウイスキーでも、飲むと一緒に食べたくなるおつまみが高カロリーなことも。

お酒を飲むと太る、の理由はアルコールそのもののカロリーはもちろんですが、一緒に食べるおつまみが影響していることは大いにあります。

休肝日を設ければ、自然と高カロリーなおつまみを食べる機会も減るため、摂取カロリーが抑えられ、痩せられる可能性もあるのです。

先進国の中年男女の飲酒と健康リスクを調べた疫学研究結果から、飲酒と総死亡率・虚血性心疾患・2型糖尿病などのリスクが高まることが指摘されています。これを「飲酒とJカーブ」と呼ばれています。なぜJカーブなのかというと、飲酒は少量であれば心疾患や糖尿病などのリスクを緩和する健康効果があるためです。

お酒をゼロにしなくてもいいので、休肝日を設けることで総飲酒量を抑え、おつまみやお酒そのものからの摂取カロリーを抑えることは、肥満予防や肥満改善、ひいては糖尿病や虚血性心疾患、脳梗塞の予防にもつながっているのです。

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「飲酒とJカーブ」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-03-001.html

休肝日のデメリットについて

休肝日や飲酒制度の制限を「健康のために」と実践することは、人によっては精神的に大きな負担を感じる可能性もあります。休肝日のデメリットとしては、こうした精神的な負担が大きいと言えるでしょう。お付き合いで休肝日を設けるのは難しい…という場合、休肝日が作れない自分に対して挫折感や嫌悪感を抱いてしまうかもしれません。

そんな方は「休肝日を絶対に作らなければ!」と競うのではなく、1日のアルコール摂取量を減らすことに目を向けてみましょう。

と言うのも、肝機能のためには、たとえ休肝日を設けていてもいなくても、1週間あたりの総飲酒量が多くなってしまえば、肝機能の悪化のリスクは高くなるためです。例えば1週間に日本酒10合以下の飲酒量を守っている方で、1日1合以下で抑えられているなら、休肝日を設けなくても1日2合お酒を飲んで休肝日を2日設けている方とその効果はそれほど変わらないと言われています。 飲酒指導において、アルコールの1週間の総飲量を制限することで肝機能にどれだけの効果があるかを調べた研究では、次のような結果が報告されています。

1週間に10合以下ではあるが,休肝日がないかあるいは1日2合を超えて飲んでいる群 と,1週間に10合を超えるが,1日2合以下かつ休肝日も設けている群との比較では,前者 の方が,1%以下の有意差をもってγ-GTPが低かった。γ-GTPは用量依存性に増加するので, たとえ休肝日を設けても, 総飲酒量が多ければ肝機能が悪化する可能性が高くなるので注意を要する。

出典:「飲酒指導における“酒週量”の有用性について」日本総合健診医学学会誌,27(4),2000 [PDF]
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhep1985/27/4/27_4_367/_pdf/-char/ja

お酒は適量であれば、緊張をほぐしたり、ストレス解消をしてくれたり、血行を良くしてくれたりといい効果もあります。適量を守りながら、休肝日を作るのがストレスに感じてしまうようなら「1週間で10合」を目安に飲む量を調整するよう、心がけてみてはいかがでしょうか?