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Rational symptom

ALPとは

肝機能ではたらくALPの特徴を理解しよう

ALPとは「アルカリホスファターゼ」の略で、肝臓や腎臓など体内の様々な細胞でつくられている酵素のこと。血液型がB型とO型の人は、基準値よりやや高めなのが特徴です。主な働きとして、肝臓ではレバーや乳製品等の食べ物に含まれるリン酸化合物を分解、骨内では骨の石灰化、小腸では脂肪の吸収を行なっています。

ALPの働き

ALPは体の中に取り入れた物質の形を変えるのを助け、体内で運んだり、骨を石灰化させたりしてくれる大切な酵素です。ALPが存在するのは骨、腎臓、肝臓、小腸、胎盤、生殖器などです。

例えば肝臓にあるALPは、乳製品などに含まれているリン酸化合物を分解する働きを担っています。

ALPは、リン酸エステルを無機リン酸とアルコールに加水分解する反応を触媒する。アルカリ性(pH8-10)に至適pHを持つ亜鉛含有酵素で、Mg2+で活性化される。また、ALPは基質特異性が低く、ほとんどすべての低分子リン酸者エステル化合物とピロリン酸結合を加水分解する。ヒトのALPは、骨や肝臓、腎臓などに存在する組織非特異型ALP(TNALP)、小腸に存在する小腸型ALP、胎盤型ALP、生殖細胞型ALPの少なくとも4種類の愛想財務が報告されている。〜中略〜TNSALPは骨組織において、石灰化に深く関与していることが示されている。

参考-『高脂肪食摂取ラットのアルカリホスファターゼ活性に及ぼすビタミンK2(メナキノン)摂取の影響』日本栄養・食料学会誌,68(6),pp.271-277,2015

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/68/6/68_271/_pdf

http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/AN00135710-00400001-0039.pdf?file_id=61120

ALPの基準値

100~325 IU/L

※測定法により基準が異なります。

参考-「三菱化学メディエンス(株)臨床検査項目解説」

https://goo.gl/h5ylCQ

ALPで考えられる病気

ALPのみ高い場合

  • 胆汁うっ滞
  • 薬物性肝障害
  • 胆石症
  • 胆道閉鎖
  • 骨の病気(健常小児に多い)
  • 閉塞性黄疸
  • 限局性肝障害
  • 各種肝疾患
  • 胆道系疾患
  • 副甲状腺機能亢進症
  • 悪性腫瘍の一部(妊娠後期)
  • 肝硬変
  • 肝炎
  • 慢性肝炎
  • 慢性腎不全
  • 潰瘍性大腸炎

ALP<ALT(GPT)、AST(GOT)の場合

  • 胆汁うっ滞

高値の原因

ALPの数値は、肝臓が弱体化していくと上昇。肝臓は私たちが寝ている間も、24時間はたらき続けています。そのため過度の喫煙や飲酒・飲食なども大きな要因になるので注意が必要。胆管系が詰まると胆汁の分泌がされなくなったり、流れが滞ってしまったりとALPが胆汁ごと血液に逆流して基準値を上回ってしまうのです。肝臓では休むことなくALPをつくり続けているので、血液中のALPはどんどん増加していきます。数値が高い場合、分子構造は異なりますが同様のはたらきを持つ「ALPアイソザイム」を測定しましょう。ALPの種類によって疾患箇所を特定できます。

ALPはアリカリホスファターゼという酵素で、肝臓や小腸、胎盤、骨などに多く含まれています。ALPはリン酸化合物を分解する酵素で、損傷や病気などでダメージを受けると血液の中に流出。肝臓や骨などに損傷があると、ALPの数値が上昇するのです。

ALPの数値が高い場合、胆汁の流れが悪くなっている可能性があります。正常であれば、ALPは肝臓を経由し、胆汁と共に十二指腸に流れるものです。しかし、トラブルがあると、流れが逆になってしまったり、損傷している部位から血管の中に流れ出したりしてしまいます。可能性のある疾患は、潰瘍性大腸炎、肝硬変、慢性肝炎、慢性腎不全、悪性腫瘍、副甲状腺機能亢進症などです。

ALPの検査では、アイソザイムの中のどの酵素群が増えているかを精査し、病気の判断をします。ALPアイソザイムは6種類に分類されるので、病気の見当をつけることが可能です。おおよその目安がついたら、さらに検査をして正確な診断を行います。

ALPのみ高い場合に疑われる病気

ALP値のみが高い場合、まず疑われるのが胆汁の分泌異常です。胆管から胆汁が分泌されていなければ、ALPは血液に流れ出し、ALP値が増えます。

ただしALPは胆道、肝臓、胎盤、腎臓、小腸など様々な部分にある酵素です。そのため、どの部分からALPが流れ出ているのか、ALPアイソザイムを測定して判断します。分子構造の異なるALPアイソザイムごとに、異常が認められる箇所や疑われる疾患は、次のようなものがあります。

ALPアイソザイム1

胆管の閉塞が原因で、胆管内圧が上がり、胆汁が逆流した場合に検出されるALPアイソザイムです。ALP1と合わせてALP2の増加が見られます。

具体的には胆道系疾患(胆管がん、胆内結石)やかん障害、慢性肝炎などが疑われます。

ALPアイソザイム2

胆管に何らかの障害がある場合に見られるALPアイソザイムです。慢性肝疾患や、脂肪肝、肝炎などが疑われます。

ALPアイソザイム3

骨性のALPがALPアイソザイム3です。骨に異変が起きている際に、ALPアイソザイム3の数値は上昇します。具体的には骨肉腫や骨軟化症、転移性骨腫瘍、甲状腺機能亢進症などが疑われます。

ALPアイソザイム4

胎盤性ALPであるALPアイソザイム4は異常値を示した場合、悪性腫瘍が疑われます。

ALPアイソザイム5

小腸に以上がある際に検出されるALPアイソザイム5は、脂肪が体内に吸収される過程で、小腸の粘膜から大循環系に移動します。血液型がO型の方、B型の方は、ALPアイソザイム5が異常がなくても血中に分泌されることがあります。

糖尿病や肝硬変、慢性腎不全などが見られる場合には、ALPアイソザイム5の値が上昇します。

ALPアイソザイム6

ALPアイソザイム6は、潰瘍性の大腸炎が出ている場合に検出されます。

参照:岡山大学病院「検査部/輸血部インフォメーション」2017年12月28日確認

https://www.okayama-u.ac.jp/user/hos/kensa/kouso/alpe.htm

ALP値が低い場合も注意が必要な理由

ALP値が高いと臓器に異常が生じ、ALPが血中に流れ出ている可能性があります。健診などで血液検査をした時、ALP値が高い場合は「要注意」と判断されます。

それでは反対に、ALP値が低いことは身体にどのような現象が起こっていると言えるのでしょうか。

結論から言えば、ALP値が低い場合に疑われる疾患は、「低フォスターゼ症」です。しかしながら、遺伝性低ALP血症は難病指定されるくらい珍しい病気です。患者数もそれほど多くなく、めったにない病気と言えるでしょう。

遺伝性低ALP血症の症状は、骨の低石灰化やくる病様変化、骨変形、病的骨折などの骨への異常。体重増加不良、高カルシウム血症、腎尿路結石、多尿などが挙げられます。根治療法はないものの、ALP酵素補充療法などの開発が進んでいます。

これは、骨の石灰化に働きかけるALPがうまく機能していないことにより引き起こされる症状です。

乳幼児で発症する場合と成人、主に中年期に発症する場合などがあります。中年期になってから発症する低ホスファターゼ症は、病的な骨折や、骨痛などが原因で発見されるケースが多いです。

参照:難病情報センター『低ホスファターゼ症(指定難病172)』2017年12月28日確認

http://www.nanbyou.or.jp/entry/4565

ALPを下げるための方法

主にストレス・飲酒・喫煙・疾患・生活習慣病が原因。基準値を超えてしまったALPの数値を下げるためには、生活習慣を見直して適度に肝臓を休めることが必要です。食生活を改善して肝臓に良いサプリを摂取するなど、基礎となる生活面を変えていきましょう。食事で改善する場合、肝臓のはたらきを底上げしてくれる「しじみ」「チーズ」「牡蠣」を積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。その際たばこやアルコール、暴飲暴食は控えるように心がけてください。生活習慣を見直し、肝機能を高めることで、健康的に過ごすことができますよ。

ALP改善に効果的な食材・成分

ALPを下げるには、食生活の改善が必要です。特に、アルコールの過剰摂取を控えることが大切。毎日飲酒をしている人は、休肝日を設けるなど飲酒の量を減らすようにしましょう。

肝機能を高めるには食生活も重要。脂っこいものを控え、野菜中心の食生活にするのが理想です。さらに、オルニチンを豊富に含む牡蠣やしじみなどを積極的に摂ることで、肝機能を高めることができます。

食事だけで補給できない場合は、サプリメントがおすすめ。ALPを下げるサプリメントの中で代表的なのは、スルフォラファンです。ブロッコリースプラウトが豊富に含んでいるスルフォラファンは、解毒作用が高いのが特徴。有毒物質を無毒化し、体外に排出してくれます。水銀や鉛、カドミウムなどの有害重金属類の排出も促してくれるでしょう。抗酸化作用もあり、新陳代謝を活性化してくれる働きもあります。スルフォラファンサプリにより肝機能を向上させることで、ALPの改善につながるでしょう。

口コミ・体験談

疾患を見つけることができる検査

私の場合、検査ではまだアルカリホスファターゼ(ALP)の数値が基準値を超えたことはありません。もし高い数値が検出されたら、ALPアイソザイムの検査が必要だと聞きました。その検査で血液中に分布されたアルカリホスファターゼが、どの器官で障害を起こしているのか探すことができるそうですよ。

他の数値と比較して病気を推測できる

ALPの数値だけでは分からない症状でもγ-GTP・GOT・GPTと一緒に検査すれば、より明確な詳細が分かると教えていただきました。ALP値を他の数値を比較することで、どこに問題があるのかが分かります。GOTとGPTが正常値でALPだけが高いと、骨疾患の疑いがあるそうです。

再検査で原因が明らかになりました

検査でアルカリホスファターゼが基準値を超えていたため、再検査を受けることに。精密な検査の結果、十二指腸が炎症を起こしてアルカリホスファターゼの量が増えていたと言われました。肝臓や小腸、骨に多く含まれると聞いたので、今後は食生活を見直していきたいです。