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Rational symptom

尿の色が濃い

尿の色が濃くなるのは肝機能低下のサイン!?

近ごろ「尿の色が濃い」と思ったことはありませんか?もしかして、それは肝機能の低下が原因かもしれません。どのような色でどう肝機能と関連しているのか、症状が出た場合はどうすればよいのか見ていきましょう。

尿の色が濃くなる症状

尿は、体の中にある不要なものを体外に排泄する働きを持ちます。腎臓で血液がろ過されることで作られ、通常は透明や薄い黄色をしています。健康状態によって色が異なり、脱水症状が現れているときは茶色、激しい運動後は黒っぽい色やワインレッドのような色になることも。

普段と違う色の尿が持続的に続いている場合は、何かしらの病気を患っている可能性があります。発熱や腹痛、吐き気、嘔吐などの症状が出ていないかも確認しながら、まずは自分の尿の色を見てみましょう。

尿の色が濃くなる原因

尿の色が濃くなる原因のひとつとして考えられるのが、肝機能の低下です。尿は肝機能が健康であるかを測るバロメーターとも言われており、色が濃くなることで知らない間に肝機能障害が進行している…なんてことも。

尿は、肝臓で作られる胆汁に含まれている「ピリルビン」という色素によって色が変わると言われています。この色素の濃度が高くなることで、どんどん黄褐色や褐色といった茶色のような濃い色へ変化するのです。肝機能が悪化すればするほど尿の色が濃くなっていき、ウーロン茶のような色になっていくとも言われています。

同時期に白目が黄色くなったり風邪を引いたときのように体がだるくなったりすると、肝機能障害になっている場合もあるので注意が必要です。

尿の色が濃いことから考えられる病気

普段よりも尿の色が濃い、それが続くといった場合は、肝臓の病気が考えられます。

肝炎

主にウイルス感染することによって起こる、肝臓の炎症のこと。A・B・C・D・E型の5種類があると言われ、その中でもA・B・C型肝炎が日本人に多く見られます。旅行先での飲水や血液・唾液による感染、性行為による感染などがあります。自覚症状が乏しいとも言われているので、感染に気付かない場合は他人に移してしまう可能性も。

脂肪肝

アルコールの飲みすぎや食べ過ぎ、肥満、ストレスなどが原因で起こる病気です。普段は肝臓の働きにより中性脂肪の量を調節できていますが、過剰摂取を続けると肝臓に負担がかかり機能低下してしまいます。そうすると体に脂肪が蓄積されていき、脂肪肝を発症してしまうのです。病気が進行すると尿の色が濃くなってきます。

肝硬変

肝炎が悪化して慢性化が進んだり、アルコールを継続して飲み続けたりすると発症するのが肝硬変です。肝臓が小さく硬くなる病気で、どんどん細胞が減っていき正常に働かなくなってしまいます。尿の色が濃くなるだけでなく、倦怠感や食欲不振、発熱などさまざまな症状が現れますが、初期は自覚症状がほとんどありません。なにかしら体に違和感を覚えたときは、病院を受診するようにしてください。

肝臓がん

肝硬変を放置しておくと発症してしまう肝臓がん。B・C型のウイルス性肝炎から肝硬変になってしまうことがほとんどなので、症状が悪化しないように早めの治療が必要となります。また、脂肪肝から症状が悪化して進行していくことでも発症する恐れがあるため、日々の生活習慣にも気をつけなければいけません。

その他同じ症状が出る病気

肝機能の低下以外にも、尿の色が濃くなる病気があります。「肝臓は悪くないから大丈夫」ではなく「他の病気の可能性もある」と考えて、早めに病院を受診しましょう。

溶血性貧血

赤血球の寿命が短くなることで発症する病気です。何かしらの理由で壊れたヘモグロビンが処理されるとビリルビンができ、それが尿に混じることで色が濃くなります。

横紋筋融解(おうもんきんゆうかい)

医薬品の副作用や外傷などによって横紋筋という筋肉の細胞の一部が壊死し、血液に混じることで発症。褐色の尿が排出されます。

ポルフィリン症

赤血球の中の酸素を運ぶヘモグロビンを構成する「ヘム」の合成経路に、異常が発生することで起きる病気がポルフィリン症です。尿の色は褐色になると言われています。

胆管がん

胆汁の通り道である胆管の表面を覆う粘膜に発生する悪性腫瘍です。黄疸によって血液中のビリルビン濃度が高くなると、尿中に流れこみ色は褐色になります。

症状が見られたときは?

尿の色が濃いと感じたときは、早めの受診が大切です。特に肝臓病に多く見られる症状なので、消化器内科を受診してください。

また、健康診断などで異常が見られた場合や再検査と言われた場合も、そのまま放置せず早めの検査をおすすめします。

沈黙の臓器、我慢強い臓器だからこそ、初期の段階で見つけたいものです。まずは定期健診を受けるよう心がけましょう。