HOME » 重篤化の危険も!?肝臓疾患「肝炎」の種類 » 知っておきたい「劇症肝炎」のすべて
3Hepatitis

劇症肝炎

肝臓だけでなく脳にも影響する劇症肝炎

急性肝炎の一種で、特に症状が重いものを「劇症肝炎」と言います。劇症肝炎になると、肝機能が著しく低下。また、意識がなくなるといった症状を併発する恐れもあります。ここでは、劇症肝炎の特徴・原因・種類について解説。また、症状や予防・改善方法もまとめていますので、ぜひご覧ください。

劇症肝炎とは

急性肝炎と違うのは、意識障害が現れること。劇症肝炎は、「肝炎が発症してから8週間以内に肝性脳症を発症し、血液を固める凝固因子が低下した状態であること」と、定義されています。劇症肝炎を患っている人は、年間400人程度と推定されていますが、割合は急性肝炎の患者全体の約1%。発症の割合は少ないですが、子どもからお年寄りまで、年齢や性別を問わずに発症するといった特徴があります。

参考-「劇症肝炎」難病情報センター

http://www.nanbyou.or.jp/entry/83

Cause

劇症肝炎の原因

Check!
 

母子感染

母親がB型肝炎ウイルスに感染していると、その乳幼児もほぼ100%の確率でウイルス感染するため、劇症肝炎の可能性が高くなります。

血液感染

劇症感染は、血液感染が原因で発症することも。性交渉や注射器の使いまわし、ピアスや入れ墨の器具の誤用によってB型肝炎ウイルスに感染するケースがあるので、注意が必要です。

薬物アレルギー

取り入れた薬物が、体内で異物と認識されるとアレルギー反応が起こり、劇症肝炎になることも。発症の確率は、劇症患者全体の約10%程度です。

A型・C型肝炎ウイルス

B型肝炎ウイルスと比べると、発生頻度は多くありません。A型肝炎ウイルスはその年の流行によって、発生頻度は異なります。C型肝炎ウイルスの発症率もごくわずかです。

 

劇症肝炎の種類

急性型

肝炎を発症して、10日以内に肝性脳症が起こるものを指します。肝炎ウイルスによる劇症肝炎のうち約6割は急性型です。さらに、2~3日で発症するものは超急性型と言われています。急性型は肝性脳症が早期発見できるため、救命確率も高いのが特徴。劇症肝炎の治療をまとめたデータによると、急性型患者の約半分は、メスを入れずに内科的治療だけで救命できたという結果が出ています。

亜急性型

肝炎を発症して、10日以降に肝性脳症が起こるものは亜急性型と呼ばれています。初期症状はなく、ゆっくりと黄疸や腹水が増えて肝性脳症になるのが特徴。急性型よりも死に至る可能性が高く、生存率は約20%といったデータが出ています。

SymptomBad!

劇症肝炎の症状

発熱や筋肉痛、全身のだるさや食欲不振などの初期症状が見られます。それから、尿の色が濃くなり、黄疸が発症。初期段階で症状に気づく人は少なく、黄疸が出てようやく気づくことがほとんどです。

急性肝炎の場合は、黄疸が出ると倦怠感が軽くなりますが、劇症肝炎はさらに体がだるくなっていきます。やがて肝性脳症が発症すると、睡眠のリズムが崩れて生活が昼夜逆転し、自分や周りに無関心になっていきます。症状が進むと、物忘れが激しくなったり、興奮して暴れたりすることも。末期状態になると、意識がもうろうとし、ろれつが回らなくなるといった症状が現れます。

また、脳浮腫、消化管出血、腎障害の合併症を引き起こす可能性も高く、治療も長引くのが特徴です。

Prevention Improvement

劇症肝炎の予防・改善

ワクチン接種

劇症肝炎の大きな原因「肝炎ウイルス」を、ワクチン接種によって予防することができます。免疫力が付きやすい乳幼児の時にワクチン接種しておくと、10~20年ほど効果が続くそうです。もっとも効果的な予防法なので、ぜひ取り入れましょう。

肝臓に良い食べ物を摂取

肝臓を強くすることは、劇症肝炎の予防に効果的です。肝臓に良い食べ物は、「抗酸化作用」があるもの。ビタミンC・E、βカロチン、アントシニアン、イソフラボンなどが含まれる食べ物を積極的に摂取しましょう。

アルコールの摂取量に注意

過度のアルコール摂取は肝臓に大きな負担を与えてしまいます。個人差はありますが、男性なら1日40グラム、女性は1日20グラムが適量です。アルコール20グラムの目安は、日本酒1合・ビール中瓶1本・焼酎0.6合といわれています。

正しい知識を持つ

劇症肝炎は、血液や唾液で感染する可能性があるものの、トイレやお風呂を共有しても感染しません。予防するためには、感染経路の正しい知識を持つことが重要です。