HOME » 重篤化の危険も!?肝臓疾患「肝炎」の種類
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肝臓で静かに発症する恐ろしい
肝炎の種類

沈黙の臓器で引き起こされる肝炎とは 肝炎には「急性肝炎」「慢性肝炎」「アルコール性肝炎」など、さまざまな種類の疾患があります。ここでは、各疾患の原因や予防・改善などについて紹介。疾患によって症状が異なるため、自らの症状がどの種類に当てはまるか確認し、早めの受診を心がけましょう。

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    Acute hepatitis

    自然治癒しやすいが慢性・劇症化する危険も

    主に、ウイルス感染によって発症する疾患を急性肝炎と言います。肝機能に障害が起こり、倦怠感や発熱などの症状だけでなく、尿の色が濃くなることも。経口感染や血液感染など、感染経路によって種類が異なり、現在A~E型の5種類の急性肝炎が確認されています。海外旅行先での飲水や生鮮食品の摂取を控えたり、ワクチンを接種したりすることでウイルス感染の予防が可能。一過性で自然に治りやすい疾患と言われていますが、慢性化したり劇症化したりすることもあるため注意が必要です。

     
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    Chronic hepatitis

    悪化すると肝硬変や肝がんになる恐れあり

    長期間にわたって炎症が持続することで、肝細胞が破壊されます。それを慢性肝炎と言い、そのままにしておくと重症化して「肝硬変」や「肝がん」を発症してしまう恐れがある疾患です。

    慢性肝炎は、ウイルスによるものとアルコールの過剰摂取が主な原因。6ヶ月以上炎症が続き、その後、数年~数十年と長期にわたると言われています。 慢性肝炎の症状は倦怠感や食欲不振、発熱など風邪と似ていて、特有の症状がないため気付きにくいとのこと。ただ、血液検査で発見することができるので、定期的に検診を受けるよう心がけましょう。

     
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    Fulminant hepatitis

    どんどん症状が悪化し意識が朦朧としてくる

    急性肝炎を発症した患者の約1%が劇症肝炎になると言われています。急速・大量に肝細胞が破壊され、肝機能不全や意識障害が発生。年間でおよそ400人もの患者が劇症肝炎を引き起こしています。急性肝炎と同じく風邪のような初期症状が出ますが、だんだん尿が褐色になっていき、白目の部分や皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)が現れてきます。

    急性肝炎は症状が軽くなるのに対し、劇症肝炎はどんどん悪化。意識が朦朧としてきたりろれつが回らなくなったりします。劇症肝炎にならないためには、主な原因であるウイルスに感染しないことです。ワクチンの接種を確実に行うのはもちろん、正しい知識を持つことでさらに予防に繋がります。

     
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    Alcoholic hepatitis

    アルコールの過剰摂取を続けると重症化

    飲酒を長期間続けることによって発症するのがアルコール性肝炎です。最初の段階では「アルコール性脂肪肝」として、肝臓に30%以上の脂肪が異常に蓄積されている状態。そこからさらに飲酒を続けることで「アルコール性肝炎」へと進行していきます。アルコール性肝炎を発症してしまうと、禁酒をしても肝臓の状態は改善されません。さまざまな合併症を引き起こし、最悪の場合死に至ることも。アルコールの摂取を控えるだけでなく、食生活を改善することで衰えた肝機能の回復が可能です。ただしこれはあくまでも予防なので、少しでも違和感がある場合はすぐに病院を受診するようにしてください。

     
 

Nonalcoholic steatohepatitis

肥満や糖尿病によって発症

アルコール性肝炎とは異なり、飲酒に関係なく脂肪肝が肝炎を引き起こす疾患をNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)と呼びます。以前はアルコールの過剰摂取が肝炎の原因とされていましたが、最近では肥満や糖尿病によっても肝炎を発症することがわかってきました。治療を行わず放置しておくと、5~10年後に肝硬変を発症する確率が5~25%。進行すると肝硬変だけでなく肝不全や肝がんに繋がると言われています。症状が出てからではすでに病状が悪化している可能性大。そうならないためには、肝機能検査を受けて早期発見を目指すのが重要です。また、食事や運動、睡眠などの生活習慣にも注意するようにしましょう。

 
 

Nonalcoholic fatty liver disease

糖質・脂質の大量摂取が原因

普段アルコールを飲まない人がアルコール性脂肪肝と似たような疾患を発症した場合、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)と言います。主に食生活で糖質や脂質の大量摂取が原因です。そのほかにも薬の副作用や睡眠時無呼吸症候群によって発症することもあります。アルコール脂肪肝よりも悪化しやすく、NASHへ進行する恐れもあるのです。

NAFLDとNASHの違いは、肝炎に進行するかどうか。NAFLDからNASHへ進行してしまうと、肝硬変や肝不全、肝がんを引き起こす可能性があります。できるだけ食事のカロリーを抑え、適正量にすることが大切です。また、有酸素運動を継続して行うことで病状が回復することもあるため、日々の習慣を見直してみましょう。

 
 

Autoimmune hepatitis

中年女性に起こりやすい病

自己免疫肝炎とは、患者自身の自己免疫によって発症する慢性的な肝炎です。中年以降の女性が発症することが多いと言われています。なぜ発症してしまうのか詳細は不明ですが、患者のリンパ球と肝細胞によって免疫反応を引き起こすことが原因ではないかと考えられています。発病時は緩やかで、自覚症状が出ないことも。ただし、人によっては倦怠感や発熱、黄疸といった急性肝炎に似た症状が現れる場合もあります。治療が遅れると肝硬変、肝不全を引き起こす可能性があるので、定期健診で血液検査を受け早期発見を目指しましょう。

 

参考- 肝炎情報センター 病気についての情報

http://www.kanen.ncgm.go.jp/category/byouki.html